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秋の夜長に・・「墓地を見おろす家」小池真理子

秋の夜長でなくても一年中本を読んでますが、今回この記事のタイトルとなった
小池真理子著『墓地を見おろす家』は、私としては近年稀に見る「ホラーと知っていて買った」ものです。
だって「角川ホラー文庫」ですもんね。確かにホラーですよ。
この小池真理子さん、ホラー書く人だっけ?というのが今回の購買理由です。なんか恋愛小説+ミステリーな感じの人だったと記憶してたんですが。

さて、この「墓地を見おろす家」。
都心に位置し、まわりに緑が多く、駅にも近い。全戸南向きで管理人在住。
そんな好物件な上に新築の2LDKのマンションが破格の3500万円。
そんな言葉につられて何世帯かの家族がそのマンションに引っ越してきます。
周りに緑が多いのは本当ですが、三方をお寺、火葬場、そして墓場に囲まれたマンションでした。それを省けば完璧な立地。そして居心地がよく日当りも良い部屋。
幼稚園の子供をもつ夫婦が越してきたのは8階。その他ポツポツと6世帯くらいの入居者と、プラス管理人夫婦。
しかし入居したばかりなのに、次々に引っ越していく住人。
地下の「なにか」が引き起こす不吉な出来事。
そして不吉な出来事の度に止まるエレベーター。
残された住人の摩耗していく精神。
そして最悪の事態。



↓ここから感想です。ネタバレ沢山・・というか最後まで書いてしまうので、これからワクワクしながらこの本を開く人は読まないでね。



今年、何を読んだかを残すために「勝手に読書感想文」なんてカテゴリを設けておりますが。この小説はある意味怖かったですが、ある意味「いやー・・そのSF感はないだろ(笑)」というようなものでした。そのある意味「怖い」というのは、まず、マンションの構造がウチと似てるんです。

地下にトランクルームがあること。
そこへ続く外からの階段が無いこと。
そして私がトランクルームに行く事があまり好きでないこと。
見下ろせるほど近くはないが、寺とお墓が近くにある。
そして火葬場はないけどメモリアルホールも近くにある(笑)

私も初めて今のマンションに引っ越して来た時に「地下に降りてるうちにエレベーターが動かなくなったらどうしたらいいんだろ?」と思いました。
まさにその通りの事が起こる物語です。

この物語の主人公一家は、やっと定住できる分譲マンションを購入し、ご近所の同い年くらいの子供を持つ一家と仲良くなります。
しかし、突然2.3ヶ月で5世帯の住人が引っ越すという話を仲良くなった一家から聞きます。一体どうしてなのかは、なんだかよく分からない。
しかも賃貸ではなく分譲を買ったのに。何かあるらしい。
まだ仲良くなってもいない出ていく住人に「何故?」と聞くに聞けないまま、とうとう2世帯と管理人のみ残ります。

それに調べてみるとなにやら過去に都市開発が意味不明なまま頓挫している場所らしい。
(そういえばうちの側の環八の下にエイトライナーとかいう地下鉄を通す話も頓挫したままだが)

ウチは中古マンションを購入していますが、それでもこの新築マンションより高い。もーほんとに破格。
とはいえ、定住目的で購入したマンションをすぐ出ていくなんて、相当です。100円とかの買物じゃないんですから。
当初から転売目的だったらいざ知らず、売れてもいないうちから引っ越すなんてよっぽどお金があるか、家になにかあるかでしょう。
そういう時、うちのように夫婦二人だったらまだなんとか早く行動できる気がしますが、小さなお子さんのいるこの主人公一家は、子供の入園手続きを済ませた後であり、夫婦の間で起きた「過去の出来事」から新たにスタートする為に選んだマンションであるが為と、そして合理主義な旦那さんが不吉な出来事と住居を結びつけて考えてくれない為、なかなか動き出そうとしません。高い買物ですからしょうがないかもしれないな、と思うんですが、奥さんにしたら昼間子供と二人で残される家が、「なんか怖い・・・」って、相当嫌だろうな、と思うんです。
そして昼間に家にいない企業戦士な旦那さんが、お休みの日に「せっかく買ったマンションが怖い」なんて妻の話に聞く耳持たないってのも、なんか分かります。

いや、でも50世帯は入るマンションに2世帯しか残らないという時点で考えるべきだと思うんですけど。

そして、地下室で主人公一家の旦那さんと管理人夫婦が決定的なモノを見てしまう。
不吉な出来事に悩まされていた仲良くしていた一家が、とうとうそれを期に我慢出来ずに引っ越して行く事になった時、やっぱりトラブルが起きます。

エントランスのドアが開かない。
ガラスに無数の手形がつき、家の中の窓も開かなくなる。

パニックの中、なぜだかその手形がスッと消えていき、その一家はやっとマンションから出ることができます。そして「ごめんね、新居に遊びにきてね・・」と言い残してその一家はめでたく引っ越すことに成功。

残る一世帯と管理人夫婦。
この二組も、もはや「無数の手形」を見た時点で「相当やばい!」(←遅い!!)と次の入居先を確保し始めます。なにやらこの主人公夫婦は実家には身を寄せない主義らしく。

そして管理人夫婦の入居先が先に決まり、主人公夫婦と一週間差で出ていきます。出る際、やっぱり何かあるんですが、それでもなんとか脱出成功。

で、最後の主人公夫婦ですが・・・目を付けて契約金まで支払った物件が軒並み「入居不可」になってしまう。
気に入った賃貸の一軒家は突然の火事で全焼、第二候補だった現入居者がいるマンションの一室は、顔を合わせた時点では元気だったのに突然死。なにか「阻まれて」いるらしい。

最終的に、この一家はマンションに閉じ込められたまま、最悪の事態に見舞われます。

そしてその後・・・何事も無かったかのように不動産屋が
「都心、緑が多く買物至便!2LDK!築1年のほぼ新築分譲マンション!破格の2800万円!
と名打って売り出す・・・・。

まずですね、ラスト一週間で取り残された一家は、それでもなんとか三角屋根の素敵な一軒家を見つけて、そこに移住することが決まるんです。
当日、引越屋、電気屋、電話、水道、ガスの業者も来る事になっているという日、やはり阻まれるんです。霊に。

霊に!(はっきり言ってしまうとなんかチープだ)

まず、前回のようにエントランスのドアに手形がびっしり。「遠目でみると白いペンキをいたずらで塗られたようになっている」程の手形です。そして窓もなにも、外に通じるものは全て開きません。

で。

でも引越業者は来るんです。マンションの中からドアを叩いて叫んでいる筈なのに、外の業者には全然聞こえない。
そのうち外でうめき声が聞こえたあと引越業者の声が聞こえなくなり、一家はいそいで屋上に上がり、上からエントランスの外を見下ろすと・・・インクのような黒いシミが湯気を立てているんです・・どうも引越業者の遺体(ってわかることも凄い)らしい。パニックになった一家は、メモ帳に「私たちはマンションに閉じ込められています!マンションに近寄らず警察を呼んでください!」と書いたメモを次にきた電気業者らしき人にめがけて屋上から落とします。そのメモに気がついた電気業者らしき人が、次に到着した業者に声を掛けようとしたところ・・・・まばゆい光と共に


ビームが。

ビームが!

ビームが!!

業者を襲い、業者もインクのような溶けた遺体となる・・・
というのを主人公一家が見てしまう。




・・・ビームって!!!

ビーム。
もうこの辺から話は加速してるにも関わらず、ビームに毒気を抜かれたといいますか、「そりゃないだろ・・・」失笑してしまいました。
呪いなら呪いでいいじゃん。なにも直接攻撃でなくても(笑)
でも、ビーム出されたらねぇ・・・しかも「警察呼んでください!」に対してビームって・・・・霊は警察が怖いのか。
あんまりな。

最終的には悲劇なんですが、なにより、その都市開発が頓挫しているというそのマンションの土地について、「霊だ!」と確信しているなら、なぜその土地を持つ寺に事情とか聞きに行かないのか。土葬をしていた大正時代からの寺だそうなんですが。ほんといわくがありそうなのに。寺にはノータッチだったり。
そして何故住人は全員ビームにやられないのか。
さらに最終的に、地下の霊が8階まで上がってきた・・・というところで終わるんですが、外から手形をぺたぺた付けてた霊が、なんとエレベーターで上がってくるんですよ。ある意味不自由なんだね、霊も。
誰もいなくなって兵糧攻めのようになった主人公一家の気がつかないところで、エレベーターが人知れず作動して8階のランプが点く・・・というのは不気味ですけども。
それでもさ、飛んで来て直接壁からでも入ってくればいいんじゃないかと。
思うのでありました。もうこの辺になると、ビームで毒気を抜かれた後なんで、妙に遠いところから読んでる気分になっております。

というわけで、この小説の怖い部分は前半から中盤です。
そしてちょっと笑ってしまった後半。
書評(と、帯)は絶賛してました。「名作中の名作!」と。

・・・そうかな?ほんとに?

私の読解能力が足らないのかもしれないけれど、それでも霊がビームを放つのは如何なものだろうか。

しかし読みやすいので、暇つぶしにはぴったりだな、と思うのであります。
著者がミステリーに転向した当初のものからちょっと読んでみようかな、と思っています。

はー・・無駄に長い。
人様の文章に文句言える立場じゃないな・・・このまとまりの無さ(汗)



theme : 日記
genre : 日記

comment

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読もうとしてたのに爆笑しちゃいましたよ
ビームってw

>通りすがりの●●様

コメントありがとうございます。
たぶん、ビームが出てくると知っていても、読んでまた笑えると思いますので、お辞めにならずどうぞ読んでくださいませ(笑)

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プロフィール

とめきち

Author:とめきち
クリエイティブ方面、職人行き。フリーです。
Macでいろいろ作る事を生業としてます。
ロゴとかイラストとか名刺とかバンドのポスターとか。
その他、なんかいろいろです。
最近、CDジャケットのイラストとかやるようになりました。


作業中に無限ループしてるのは山崎まさよしさんの曲。
あと、料理も好きです。
お酒も、とてもよく嗜みます。

極フツーのちょっと格闘技に足つっこんだ30代です。
だがしかし、2013年に念願の息子が生まれてからは体動かせてません。
ていうより、妊娠出産を経て体重増えまくってしまったので、
現在は動く以前の問題として、糖質制限しています。
同じような方いらっしゃるかしら?がんばっていきましょう!

大事にしてるものは家族。
現在2歳の息子を中心とした生活です。

TwitterのIDはtomekichi_3だす。
(でもあんまりつぶやいてませんが。)

mixiのHNはきゅー(ひらがな)です。


そろそろ、山崎まさよしさんライブを聴きに行きたいところです。

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